「ラップ音」のハナシ |
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このお話は常連のお客様「なんしー」様から頂きました。
それは、中学時代、部活の夏合宿に参加していた時の事。
夜中、部屋で寝ていると・・・
バン・・・
バスン・・・
妙な物音に、私は目を覚ました。
もしかしたら気のせいかも、と思って、
布団から身を起こす事も無く、もう一度眠ろうと目を閉じていると・・・
ガスッ!
バンッ!
明らかに聞こえる。
とりあえず、隣の布団で寝ていた人間を起こし
(いい忘れていたが、この部屋には男子8人がひしめき合って寝ていた)
「何か物音が聞こえないか?」と確認を取ってみる。
バシッ!
ゴンッ!
「うん、聞こえる。何だろう?」
気付くと、同じ物音に起こされたというメンツが数人、身を起こしていた。
「一体何事だよ?」「何の音だろうね?」
「まさか、コレが噂のラップ音ってヤツか・・・?」
どうやら音の発生源は室内らしい、と言うことで明かりを点けて確かめて見る事に。
そろりそろりと壁のスイッチに近づき・・・
ゲシッ!
明かりを点け・・・
バシィッ!
音のする方――部屋の片隅に目を向けると・・・
バンッ!
ドンッ!
・・・・・平和に寝こけている部員が1名。
彼は寝相悪く脚を高く掲げ、そして眠りながら近くの壁や襖に蹴りをくれていた。
・・・・・
犯人はお前か〜〜〜〜っ!
彼はその後、我々起こされた面々の手によって、
めでたく簀巻きの刑に処せられたのでありましたとさ。
めでたしめでたし。
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