現場確認・・その1

 

このお話は常連のお客様「キリンラガー」様から頂きました。

 
 

 

 
月曜日の朝9時過ぎのこと、
警備の方が巡回の報告に来ました。
 
 
 
 
「西側の側溝に異常があります。水質が白濁し、臭いがあります」
 
 
 
 
く―――、今度はなんだよ!!
 
と思いつつ現場確認に向かいました。
 
 
「うっ・・げ〜〜」
何だこの臭いは!?
 
 
 
 
側溝はドブと化してプクプク醗酵してる感じ。
 
 
 
 
「おかしいなぁ、雨水しか流れてこないはずなのに」
 
 
 
 
一瞬よぎる2つの不安
 
 
 
 
 
 
 
 
@ 週末、受水槽清掃をした。変な薬品を使用したか?
 
 
 
 
 
 
 
A テロ?(たんそ菌やサリンの類)
 
 
 
 
 
 
 
早速、科学専門の人をよんで現場検証したところ
 
 
 
 
 
「科学物質の臭いではありませんね。」
 
 
 
 
 
確かに・・・ゲロ臭いんだよな↓
「何か生物的なものが流れ込んでいます」
 
 
 
 
雨水専用なんだってば――!
 
 
 
 
 
皆で腕組みして、しばし沈黙。
 
 
そこに清掃のおばちゃんが通りかかり、
つられた様に側溝を覗き込み、そして一言
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「また、あの中華屋、ツユ流していったな(怒)」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
持っていたバケツの水をザーッと流し
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「週末暑かったから腐りおったわ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
一丁上がりとでも言うようにパンパンと手をはたく
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
何だよ、科学班まで出したのに・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
中華屋のツユだってか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
雨水専用なんだよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
冷やし中華やワンタンのツユ流すなよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
頭きた
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
これでどうだ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
側溝に蓋をしてやった!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
わははははは
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・何だか虚しい
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しかもその日の昼は、冷やし中華を注文していました。
 
 
 
 
 
 
 
しっかりツユまで飲んだ事は言うまでもない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

トップに戻る

目次に戻る

inserted by FC2 system